新歓 – 自分がコントラバスを始めたきっかけ –
新歓かぁ、、そう言うシーズンだよねえ。あ、いまKERをラジオがわりにかけつつ仕事してるんだけどさ。
俺は、、高3の頃から絶対大学に入ったらオーケストラに入ってヴァイオリン弾くんだって意思を固めてて。
んでさ、たまたま同じ学類で高校からチェロを弾いててオケに入るって言ってる奴がいて、そいつと入学直後に仲良くなれて、一緒に入団説明会に行ったのだ。説明会の教室にやたらおじさんみたいな風貌の先輩(とにかく迫力のある人だった、Trp.吹き)と、いかにも頭良さそうな眼鏡をかけた(でもめっちゃ気さくな感じの人、この人はヴァイオリンだった)先輩がいた。もうひとり女性の先輩がいて、その人は、美人というのともちょっと違うんだけど、なんだかものすごく雰囲気のある女性で、しかもめっちゃノリのいい、ある意味体育会系な感じの人で。そして、この人はコントラバス弾きとのことだった。
そんな先輩三人がいる教室に入団したいっていうことを伝えたら、ガンガンに歓迎された。おうおう!!ようこそ!!いいじゃんいいじゃん、みたいな。とにかく楽しそうな人たちで、好感を持った。んでとりあえず練習場所行こうかと言って、2学の4Fに連れてかれて。
んで、俺はヴァイオリンやりたいっていう体で来たんだけど、身を乗り出す勢いで「ねね、君さコンバスやんない??」ってさっきの女性の先輩が訊いてきて。なんだか、今でもよくわからないんだけど(きっとこの女性が魅力的だったからだと思う)、「はい、やります!」って答えちゃったのだ。ほんっとうに、魅力的な笑顔と声で言われちゃったのだ。とても「いいえ」とは言えなかった。
これが、僕がコントラバスをやることになったキッカケだ。正直、この女性がいなかったらコントラバスをやることはなかったと思う。
・・・そのあと、この女性に連れられて4Fの広場(コンバス・スクエアと呼ばれていた)に着いたら、とんでもなくカッコよくコンバスを弾く先輩がいた。きっと、何かのソロをさらっていたんだろうと思う。こっちは弦楽器なんて全くの素人なんだが、誰が聴いてもこの人はどう見ても格が違う、プロなんじゃないか?、信じられないくらい上手い人がいた(彼はその後大学を辞め実際にプロの演奏家となり、ヨーロッパに渡った後、現在は指揮者として活躍している)のだが、まあ、、、とにかくこの人の存在はマジでデカくて、色んな意味で自分の音楽の基礎の一部を形成したと思う。
この人というのは、もう全てが、頭のてっぺんから足のつま先まで全部「音楽」で出来てるような感じの人で、音楽が全身から出まくってるような人だった。実際に出す音が、、すごいというか、音楽なのだ。ただの音じゃない、、これは音楽なんだって、ど素人の自分ですらその時に思った。引き込まれてしまう凄さがあった。その反面とっても面白い人で、一緒にいるだけで楽しくて、底知れない魅力のある人だった。
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彼以外にも、まあとにかくすごい先輩がたくさんいて書ききれないのだが、このオケのコントラバスセクションに入って本当に自分はラッキーだったんだなと思う。
とにかく、衝撃的な新歓、入団体験だった。